ガンダーラから来たお釈迦さま
三田市の、山に囲まれた小さな盆地に、永澤寺(ようたくじ)があります。
とても美しいお寺なのですが、あまりにも不便なところにありすぎて、三が日でも、ほとんど人がいない!
今年は、まだそれほど寒くないので、峠を抜ける道も、雪で閉ざされていないので、仕事の遠足で、初詣へ。
でも、私の目的は、併設の小さな美術館の方。
ここには、私の大好きな、ガンダーラ地方の、彫刻のコレクションがあるのです。
西暦2~3世紀の、釈迦座像。大きなものではありませんが、私の好きなお釈迦様です。
奈良の大仏に比べると、なんとも、エレガントで、ハンサムです。
元々、仏教では、像を掘ることはなかったけれど、ヘレニズム文化の影響を受けて、紀元前後から、仏像が作られるようになったそうです。
元々が、ギリシャの彫刻の手法を用いてるのですから、ちょっと彫の深い、西洋的なルックスになるわけですね。
こちらは、かなり大きな弥勒菩薩立像。
お釈迦さまは、若いころから、秀才で美男子だったそうです。この若い立像は、そのイメージにピッタリ。
私の好きな、ギリシャ初期の、アルカイックスマイルに似ています。華やかすぎないところが、魅力。
東西の文明が出会った場所、そこで生まれた彫刻。その彫刻が、三田市の山の中にある。
今の時代も、文明は、出会い続けているのだと、永澤寺に行くと、感じます。
所蔵品は、とても少ないのですが、見ごたえあります。
永澤寺
〒669-1502 兵庫県三田市永沢寺210
花菖蒲や芝桜の花畑が有名で、この時期は、びっくりするくらい込み合います。
ガンダーラ彫刻を見るのであれば、花の時期を外した方が、静かに鑑賞できます。
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